コウボウムギ

ベランダのアマリリスがおとといから咲き始めました。
今年は花数が多いです^^。

きょうも知多半島で最大の海浜植物の群落がある海岸から
「コウボウムギ」をお届けします。

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「弘法麦」と書きます。
麦の穂のような形で、昔、この地下茎の節に残っている繊維を採って
筆を作ったので、筆ならば弘法大師ということで、名付けられたようです。

別名はフデクサとも言うそうです。

海岸の砂地に地下茎を伸ばして群落をなしているコウボウムギ。
砂地は塩分を含んでいるため、長い、時には数メートルもの
地下茎を伸ばしています。
砂山の切込隊長みたい・・これが生えると砂地が安定して、
他の植物も生えやすくなるそうです。
比較的広い砂浜にしか見られないようですが、年々、海岸が
工事などで削られてしまい数が減少しているそうです。

雌雄異株です。

写真は雌株です。
花の時期はもう終わっていたようです^^;
春4月の砂丘植物の春告げ花は”コウボウムギ”だそうです。

カヤツリグサ科の植物です。

ハマヒルガオ

淡いピンクの花がいっぱい浜辺の砂地に咲いていました。
潮風に揺られながら・・。

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きょうはこの「ハマヒルガオ」をお届けします。
「浜昼顔」と書きます。

日本全土の海岸の砂地に生えるつる性の植物で、ヒルガオに似て
いますが、葉は丸まったハートのような形で、厚くて艶があります。

花は径4~5センチ程で、白い筋が5本ある漏斗形です。
2枚の包が5枚のガクを包んでいます。

ヒルガオ科の植物です。

ハマボウフウ

きょうで5月ともお別れですね。
おととい、家から1時間ほど車を走らせ、久しぶりに海へ出かけました。
いいお天気だったので、足元の砂も思ったよりずっと熱くなっていました。
砂浜にはもう「ハマボウフウ」が花を咲かせていました。
きょうは、この「ハマボウフウ」をお届けします。
きょうからしばらく海岸の植物にお付き合いくださいm(_ _)m

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ハマボウフウといえば、高級なお店のしゃれた刺身料理のツマとして
使われていますが・・初めて自生の姿を見ました。
ハマボウフウは、海浜の砂地に自生しているので浜防風(はまぼうふう)
といわれます。
北海道~九州の海岸の砂地に分布するそうです。

葉は海浜植物らしく肉厚で艶々しています。
葉の縁には不揃いのギザギザがあります。
砂に一部埋まっていることもしばしば・・。
強い海風に耐えているので茎は短く10センチ程でした。
根元から出る葉には紅紫をした長い柄があり、砂上に広がっています。
また、茎葉には白い毛が密生しています。
花のアップはこちら↓

その他、薬としては漢方薬の防風(ぼうふう)の代用になるそうです。
我が家にお正月からいまだにある、屠蘇散の原料にもこれが入って
いましたよ^^。

また、ハマボウフウの別名はヤオヤボウフウとも言われています。
明治時代から栽培されていて、八百屋の店頭に並べられたことから、
八百屋防風(やおやぼうふう)との名前に・・^^。
江戸から昭和初期にかけては庶民の味だったそうです。
以前は全国の海岸に見られたそうですが、海岸浸食ばかりでなく、
刺身のつまや天ぷら等、食材に乱獲されてしまい激減したそうです。
高級なお店のしゃれた刺身料理のツマとして使われてはいますが・・。
私はまだ味わったことはありません。
この取材をして「へーっ?!食べれるんだ~!」と思った次第^^;
まだ私の近くのこの海岸では見ることができて幸せですが、この
ハマボウフウのある風景を子々孫々いつまでも残してやりたいものです。
食用に採る時は必ず根は残して、上の部分のみ、必要最小限にしたい
ものですね。

セリ科の植物です。