オガタマノキ

昨夜の熊本の大きな地震に遭われた方々には、お見舞い申し上げます。
まだ、余震の恐れも続いているようですが、どうか被害がこれ以上に
なりませんように・・お祈り申し上げますm(_ _)m。

さて、写真を撮ったまま忘れていた植物を思い出しました(汗)・・。
今、アップしないと時節を違うので、きょうは「オガタマノキ」を
お届けします。

「招霊の木」と書きます。
三月下旬に母の13回忌でお寺に出向いた時のこと・・。
木の下に何やら花びらがいっぱい落ちていて気づきました。
上を見上げるとオガタマノキの花が・・。
花はもう終盤で2~3輪しか枝に残っていませんでしたが、
初めてまともに花を見ることができました。
きょうは「オガタマノキ」をお届けします。
日本に自生するモクレン科では唯一の常緑樹で、
高さ20メートルにもなるそうです。

(それぞれの写真内をクリックすると大きい画面に変わります。)

境内のは10メートル程でしたが、高木で全体は撮れませんでした(^^;)。
1センチ程の花柄があり、花の元は紅紫色を帯びています。

花は直径2~3センチ程で、同じモクレン科のモクレンコブシよりも小さいです。

葉は互い違いに付きます。
葉の長さは5~12センチ程、倒卵状長楕円形で、先はやや細くなって
いますが鈍端です。
葉は肉厚で縁は波打ち、表は光沢があります。
葉柄があり、長さは2~3センチ程です。
葉裏は灰白色を帯びています。

樹皮は灰褐色です。↓

花びらは普通12枚あるそうですが、そこまで
確認できませんでした。

天照大神の天岩戸隠れの神話で、天岩戸の前で舞った
天鈿女命(アメノウズメノミコト)がこの木の枝を手にしていたとされ、
古くには榊とともに神前に供えていたそうです。
寺社に植えられることが多いです。

関東以西の暖地にまれに自生します。

その他、1円硬貨の図案は招霊の木のようです。

モクレン科の植物です。

参考:カラタネオガタマは中国原産で、日本でも庭木や生け垣として
よく植えられています。近所のお宅にもあります。

ニリンソウ その2

朝から雨模様、斎場に行く途中、街路に植わった八重桜が
ピンク色に煙っていました。

さて、スプリング・エフェメラル、きょうは「ニリンソウ」を
お届けしたいと思います。

以前にも「ニリンソウ」はお届け
したのですが、
こんなに群生しているのは初めて見たので、
もう一度お届けしたいと思います。

2本の長い花の柄を伸ばし、先に花径2センチ程の白い花をそれぞれ
1本ずつ、計2本付けるので「ニリンソウ」と名付けられました。

(それぞれの写真内をクリックすると大きい画面に変わります。)

茎につく葉は茎を抱いて3枚が輪生し、深い切れ込みがあります。
その中心から花茎を2本立てて花を2輪付けます。

花びらと見えるのはガク片だそうで、普通5枚で白色です。
花の径は2センチ程でイチリンソウよりひと回り小さい花です。
いい写真がないのが残念ですが、混在している所ではその違いが
目で見てよくわかりました。

ニリンソウの個体数はイチリンソウよりもずっと多かったです。
イチリンソウとほぼ同じ時期に咲きます。
葉の切れ込み方が違い、葉柄が全くないのが特徴です。

有毒のヤマトリカブトの葉によく似ているといわれます。
ニリンソウとヤマトリカブトは同じ環境に生え、若葉の頃は
とても似ているので注意が必要です。

キンポウゲ科の植物です。

イチリンソウ

朝からは強い風が吹き、桜の花びらがどんどん舞い散っています。
そんな中、チューリップや藤の花は次々咲いています。
マンションのエビネの蕾にも色が付いてきました。

さて、きょうは・・先日、取り上げたスプリング・エフェメラルの
仲間の紹介です。
土曜日にイチリンソウとニリンソウが混ざった群落に出逢いました。

(それぞれの写真内をクリックすると大きい画面に変わります。)

先に「イチリンソウ」をお届けします。
カタクリよりも遅く咲くので、同じスプリング・エフェメラルでも
既に上層の落葉樹林は葉を広げていて、やや日が射す林床下で
咲いているという感じでした。

ひとつの茎に花をひとつだけ咲かせるのでイチリンソウと
名付けられました。

そこここに数輪ずつの集まりはあるものの、イチリンソウの個体数は
ニリンソウよりもずっと少なかったです。

イチリンソウの花の径は5センチ程とニリンソウよりもひと回り
大きめの花です。

葉は切れ込みが深い。

蕾もありました。

キンポウゲ科の植物です。