ハナズオウ

雨があがりつつあります。
摺りガラスに緑の影が映っています。
よその生垣のベニバナマンサクは満開です。
きょうは「ハナズオウ」をお届けします。
「花蘇芳」と書きます。

花の色が蘇芳(すおう)色に似ていることから
名付けられました。
実際はそれほど暗い色ではなく、とても人目を
引きます。
私が「ハナズオウ」を認識したのは、信州の友達の
家の庭で、花後の褐色の鞘状の実を見たのが始まり
でした。↓

中国原産で江戸時代初期に日本に渡来しました。
高さは2~3メートル程です。
葉が出る前に蝶形の花がたくさん集まって咲きます。
花には花柄がなく、枝に直接、花が付きます。
花色は濃いピンクと白花があります。

葉はハート形で艶があります。

マメ科の植物です。

イカリソウ

階下のフジが咲き、ヤマブキも咲いてきました。
ベランダではフェア・エレン・ゼラニウム
ナツメグゼラニウムが咲いています。

さて、きょうは樹林下の木漏れ日があたるような場所で
出逢った「イカリソウ」をお届けします。
船の錨(イカリ)に似た形の花を咲かせることから
名付けられました。
1本の茎から3本の枝が分かれ、それぞれの枝先に3枚の
葉を付けるので「三枝九葉草(サンシクヨウソウ)」
とも呼ばれます。

花色は白色~紅紫色です。
花びらは4枚。距は長さ1.5~2センチ程。
葉は2回3出複葉です。
小葉は左右非相称のゆがんだ卵形で先は尖っています。
基部は心形です。
葉の縁には刺毛状の細かいギザギザがあります。
淡い紅紫色を帯びるもの↓

園芸用や薬用に栽培もされ、いろんな色の種類が
あるようです。
生薬名はインヨウカク(淫羊霍)といい、滋養強壮の
ドリンク剤や薬用酒に配合されています。

花期は4~5月です。
本州(東北地方以南)太平洋岸、四国、九州に
分布します。

メギ科の植物です。

ムレスズメ

きょうは朝から小学校の入学式でしたが、鉛色の空で
風も強いお天気でした。
3月20日頃から楽しませてもらった桜(ソメイヨシノ)も
きょうの風で葉桜になるでしょう。
この季節に咲く「ムレスズメ」をお届けしたいと思います。
「群雀」と書きます。
ボケ写真ですみません(^_^;)。↓

雀が枝にとまるように、花が枝に並んで咲くことから
名付けられました。
茎はよく分枝し、高さは2メートル程になる落葉低木です。
長さ2~3センチ程の蝶形の花は、初め黄色ですが、
次第に橙黄色に変わります。

ガクは筒型で 先は浅く5裂します。
枝には鋭い棘があります。
樹皮には皮目が目立ちます。

中国北部原産で江戸時代に日本へ渡来しました。
家にある江戸末期の飯沼慾斎(1782-1865)他 による著書
『草木図説』に、ムレスズメが載っていました。

マメ科の植物です。