スイバ

マンションの染井吉野も昨日の雨上がりの風で、ハラハラと
散り急ぎ、そろそろ終盤となりました。
毎年のことですが、この後、枝垂桜、八重桜も咲いて散るまで、
なんだか心が落ち着かないのは、私だけでもなさそうです。

ひさかたの 光のどけき 春の日に
 静心(しづごころ)なく 花の散るらむ

確か、平安時代の『古今和歌集』紀友則の作でしたね。

昨日、街路樹の白のハナミズキがもう咲いていました。
ここ一週間ほど前からケヤキやアベマキの葉の展開が著しいです。

さて、きょうは人里の野原に群がって生えていた
「スイバ」をお届けします。

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「酢葉」と書きます。
茎や葉がシュウ酸を含んでおり噛むと酸っぱいことから
名付けられました。

新芽は食用になり、甘酸っぱい味。
味噌汁の具、甘みそあえ、おひたし、一夜漬、サラダ、
お茶、ジャムなどに利用するそうです。
茎葉にシュウ酸を含むため、一度にたくさん食べ過ぎない
ことが肝要です。

10センチ程の葉の基部が矢じり形で、茎の上部では
茎を抱いています。

雌雄異株です。

スイバのロゼットが紅葉していました↓。

北海道、本州、四国、九州に分布します。

タデ科の植物です。

ミチタネツケバナ

近所では梅、桃の花、水仙や椿が次々と咲き、
空き地ではヒメオドリコソウも見られます。
午前中、こちらでは名古屋ウィメンズマラソンがありました。
そして、きょうは奈良の御水取りの日でもありますね。
いよいよ春めく季節の到来です。

さて、マンションの駐車場のほとんど土がないような所に
生えていた「ミチタネツケバナ」をお届けします。

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「道種浸け花」と書きます。

ヨーロッパ原産で1970年代頃渡来してきたという帰化植物ですが、
勢力強く全国に広がっているようです。

在来のタネツケバナにとてもよく似ていますが、
実が付いている時にも根生葉があります。
根生葉という地際の葉は羽状複葉です。
小葉は広楕円形~先端が浅く3裂しているものもありました。
葉には両面毛があり柔らかい感触です。
葉柄には溝があります。
紫がかった茎には稜が数列あります。

葉柄の基部だけに、白っぽい開出毛が見えます。

花より高い位置にも紫がかった長角果(ちょうかくか)という
細長い棒状の実が付いています。

実は茎に寄り添っています。

花弁は白く、雌しべ1本、雄しべは6本、ガク片は紫がかっています。

アブラナ科の植物です。

関連過去記事はこちら→タネツケバナ

サンショウソウ

こちらは台風が通り過ぎましたが、今は風はややあるものの
どんよりした空模様で、全然被害もなく済み有り難いことです。
被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。
また、これから台風の進路に当たる地方の方には少しでも
被害が少なく済むようにと願っています。

さて、乳岩峡で散策していた時、以前に見たことがあるような
植物が目にとまりました。

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思い出しました!
オオサンショウソウにそっくりです。
でも少し小型です。
調べたら「サンショウソウ」でした。
きょうはこの「サンショウソウ」をお届けします。

暖地の湿り気のある山地や林縁の木陰に生えます。
オオサンショウソウと同じく、長い茎を分枝させながら
横に這っていました。
過去記事はこちら→オオサンショウソウ

表が濃緑色の葉は互い違いに付き、1~3センチ程です。(写真上部)
葉裏は少し明るい緑です。(写真下部)
サンショウソウはオオサンショウソウより全体に小型で、
上↑の写真をよく見ていただくとわかると思いますが、
葉先が尖らずに丸く、また、葉の縁がギザギザの先で反り上がるのが
特徴です。

雌雄異株で2~6月に開花するようです。

関東地方~沖縄に分布します。

イラクサ科の植物です。