リョウメンシダ

今朝は雲が厚く、やはり雨が降ってきてしまったので、
桜の開花も足踏み状態。

さて、きょうは「リョウメンシダ」をお届けします。
山地の林内、特に杉の林内に群生することが多く、
やや湿地を好む大型のシダです。

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胞子嚢がついていない葉が、表も裏も同じような質感の
シダなので、両面羊歯と名付けられました。

軸に溝があるほうが表です。↓

切れ込みが細かくとても綺麗な常緑シダです。
葉は柔らかくレースのような繊細な造形のシダ。
アップで(表)↓

次の写真は・・
裏面↓

葉裏に付いている胞子嚢。
左から右に伸びている葉の裏です。 リョウメンシダでは胞子嚢群
(=ソーラス)は葉面の中心部の中部以下につく性質があり、
右の部分は胞子嚢群が付いていません。↓

リョウメンシダの胞子嚢群は、胞子が成熟するまでは円腎形の包膜に
覆われていますが、この写真ではわかりにくいですが、
胞子嚢群を覆って保護していた包膜が縮れて、胞子嚢群が
出かかっています。↓

胞膜が破れて出た粒々の胞子↓

北海道、本州、四国、九州に分布します。
が、瀬戸内海沿岸地域など、乾燥する地域では少ないそうです。

オシダ科の植物です。

イヌガヤ その2

きょうは花曇りでしたが、サクラやシデコブシなどの街路樹の花が
咲き、にぎやかでした。
また、ベランダの手摺にベニシジミが翅を広げて日光浴に来ました。

さて、先日アップしたイヌガヤ、きょうはその気孔帯や雄花に付いて
紹介したいと思います。

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イヌガヤの葉は長さ 3~5センチ程。
葉裏は淡緑色で、主脈の両側に2本の白い太い気孔帯があります。

3~4月は直径1センチ程の小さなカリフラワーのような雄花が
いっぱい付いていました。

過去記事はこちら→
イヌガヤ

タカノツメの冬芽

昨日19日、ここ名古屋のソメイヨシノが咲いたとの便りが
ありました。いつもより少し早めの開花とか・・。
きょうはお彼岸の中日、春分の日、風が強く吹きましたね。
昔から3月は強い風が吹く月と言われています。
車窓から見た公園の芽吹いた柳の枝もすごく揺れていました。

さて、先日出かけた里山の林縁で「タカノツメ」の冬芽に出逢いました。
「タカノツメ」というと唐辛子を思い出しますが、冬芽が
「鷹」の「爪」に似ているので、名付けられました。
冬芽は、長さ5~10ミリ程の卵形でした。

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写真真ん中の緑褐色の芽鱗に包まれたのが冬芽です。
葉が落ち、枝に痕跡が残ります。それが葉痕で、
この写真では冬芽の下にある細い三日月状の部分が葉痕です。
葉痕の中に点々とあるのは維管束(水や養分の通り道)の痕です。
ピン甘になってしまい、わかりにくくてすみません(汗)。

高さ5~15メートル程の落葉樹で、樹皮は灰白色で、ポツポツの
皮目がありました。

北海道、本州、四国、九州に分布します。

ウコギ科の植物です。

過去記事はこちら→
タカノツメの新芽
タカノツメの実
タカノツメの黄葉