ピカソ展にて

日曜の午後、暖かい日差しがあります。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
時々通る坂道に大きなクロガネモチの木があります。
まだ、こんなにたくさんの実を付けています。↓

(写真内をクリックすると大きい画面に変わります。)

さて、写真とは全然関係ないのですが、きょうは島の植物を
お休みして、久しぶりにfabのa、ARTの記事でお届けしたいと思います。

きのう、美術館へピカソ展を見に行きました。
なんと会場で、私には7年ぶりに遇えた絵がありました。
それはこちら・・
過去記事→
海辺のジプシー娘

きのう見た絵は「ロマの女」という題が付いていて制作は
1900年でした。
んっ?(°_。)?(。_°)?
過去記事の題は「海辺のジプシー娘」で制作年は
1898年となっていました。
でも、確かに同じ絵でした(ハズ)。
この過去記事の出典は1963年河出書房発行の世界の美術23 Picasso
です。
2年の誤差があるけど?
7年前に三重県立美術館で見た時は題名や制作年とか全然頭になく、
ただ漫然と絵を眺めていたようです
・・まっ、いいかー C<*_+ )。

44.5×59センチの大きさの厚紙にパステルと油彩で描かれた絵を
今回よく見ると、新しい発見がありました。

背を丸めて座っている女性の腕には、赤ちゃんが抱かれており、
彼女の表情には疲れや不安のような雰囲気が漂い、しばし、
海の彼方にうつろな視線を投げかけて、何やら想いに耽っている
ように思われました。

きのう見た生の絵では、画面右の海の色はとても明るく美しく
キラキラしていた印象でした。
私が以前にfabに掲載した画像は青紫がかっていますが、
今回見たのはもっと生き生きとした青でした。
バルセロナの海を描いたものだったようです。
画面の左右、対角線上で明暗が分かれる感じがしました。

そして、彼女の背の向こうには赤いスカートをはいた女性の姿が
描かれているのに気がつきました。
浜辺にいる彼女を呼んでいるのでしょうか?
あと、彼女の上に着ている衣服には複雑にいくつも色が使われて
いたのが印象に残りました。

帰宅後に調べたら、ロマというのは迫害や差別を受けた
少数民族だそうです。
はたち前に描いたこのピカソの絵は、心の襞まで映し出す
素晴らしい作品だと思いました。