ヌルデの実

青空の下、シジュウガラ、メジロ、コゲラが庭のケヤキに
姿を見せました。
隣りの雑木林ではカラスやヒヨドリの声がしています。
近所の明るい空き地に、干しブドウの房のようなものが
ぶら下がっていました。
赤褐色の実でした。
ヌルデの実でした。

きょうはヌルデの実をお届けします。
「白膠木」と書き、白い膠のような樹液が、うるしと同じように
塗り物に使われていたので、ヌルデと名付けられたようです。

(それぞれの写真内をクリックすると大きい画面に変わります。)

ヌルデは、高さが5メートル程になる落葉小高木です。
葉は落葉して全然ありませんでしたが、実が枝の先にに付き、
垂れ下がっていました。
雌雄異株でこれは雌の木でした。

実は直径4ミリ程の扁球形で秋に赤褐色になります。
黄褐色の細毛が密生しています。
図鑑によると、小さい粒々の実の表面を見ると白い粉を塗りつけた
ような分泌物がついているとのことでしたが、鳥が舐めたのか?
雨で流れたのか?白い物質はなくなっていましたが、実際に
実を舐めてみたら、ホントにしょっぱかったです!
正確には塩すっぱいという味です。
え~~っ!こんな塩辛い味の実があるんだ~~っ!と衝撃でした。
こんな味の実は初めてです。
鳥たちは、他にある木々の実を食べ尽くした後、
最後にヌルデに来るとのこと・・。

別名はシオノキといい、昔の人や戦時中の困窮時代には
本当に塩代わりに利用していたそうです。
確かに塩辛いのですが、これは塩ではなくリンゴ酸カルシウム
という物質だそうです。
ちなみにヌルデの漢名は「塩麩子(えんふし)」で
塩と言う字が付くそうです。

この木は若いので丸~楕円形の皮目があり、
樹皮は紫褐色でした。

北海道~沖縄に分布します。

ウルシ科の植物です。

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