ナンバンハコベ

このところ、あちこちで文化祭が行われているようです。
昼間はまだ夏の名残がありますが、夜は虫の声が静かに響いてきます。

きょうはナンバンハコベをお届けします。
山の明るい草地で、花と実を付けていました↓

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「南蛮繁縷」と書きます。
別名ツルセンノウともいうそうです。
もともと昔から日本にある種ですが、花が異国風と言う意味で
ナンバンハコベと名付けられたそうです。

茎はつる状でよく枝分かれし、他の植物に寄りかかって生長します。

卵形のような葉は2センチ程で、向かい合って付いています。
茎や葉には細かい毛が生えています。

花はとてもユニークな形です↓

帽子のように見える緑色のガクは半球形で5裂しています。
そして開花と共に、5裂したガクの先がだんだん外へと反り返ります。

また、細い5枚の花びらは離ればなれにつき、中ほどで急に外に
折れ曲がって反り返り、先は2つに分かれています。

緑色の実は熟すと黒くなります。↓

北海道~九州の山野に生えています。

ナデシコ科の植物です。

ビッチュウフウロ

朝から雨が激しく降ったせいか、先週植えた花壇のコスモスが
一斉におじぎしてしまいました^^;
すっかり涼しくなりました・・。
きょうは三河で出逢った「ビッチュウフウロ」をお届けします。

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「備中風露」と書きます。
備中(岡山)で最初に発見されたフウロソウということで
名付けられました。

三河が東の分布の限界だそうです。

径2センチ程の花は網目状の脈が目立ちます。
雄しべは10本でした。

お次は葉っぱです。
画面右下から左上の濃い緑色のがビッチュウフウロの葉です↓

少しわかりにくいですが、葉が3裂しています(画面左奥)↓

後ろ姿↓

茎には細かく白い毛がありました。

お盆頃から秋まで咲いており、秋には朱紅色に紅葉するそうです。

本州(中部、近畿、中国地方)のやや湿り気のある草地に生えます。

フウロソウ科の植物です。

ハエドクソウ

きのうは午後からだんだん暑さがぶり返し、夜中まで最悪で
エアコンが切れると目が覚めてしまいました。
きょうは夕方6時を過ぎてもまだツクツクボウシがよく鳴いていました。
今は窓から涼しい風が吹いてきます^^。
今晩はよく眠れそう・・。

さて、きょうのお届けは去年から撮りためていた
「ハエドクソウ」です。
今年も林道の日陰に咲いていました。

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なかなか撮り辛い植物なので、何度も撮りましたが、
6月下旬から9月終わり頃まで咲き続けていました。

「蝿毒草」と書きます。
全体に有毒成分があり、根を煮詰めた汁で蠅捕り紙を作ったことから
名付けられたそうですが、この植物を煮出した汁をうじ虫殺しに
利用したことに由来するという説もあるようです^^;

高さ30~70センチ程、濃い緑色の葉は向かい合って付き、
葉の裏はやや白っぽく、縁にはギザギザがあります。

花はこんなふうに付いています↓

上部2裂、下部3裂の唇形の可愛い白い花です↓

茎には筋があり角張っていて、表面に細かい白い毛がありました。

9月になるとイノコズチのような5ミリ程の実を付けます。

これで獣や人の衣服などにくっつき虫となって、運ばれていきます。

北海道~九州に分布します。

ハエドクソウ科の植物です。